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空即是色 The History of Flickr
2007年 05月18日
On Off and Beyondより、ウェブサービスの立ち上げ、運用を行う上で参考になる興味深い記事を見つけた。
ほぼ引用で申し訳ないのだが、特に気になった部分をメモっておく。
開発の起動力、柔軟性について。
- 当時は、デザインや機能のアップデートを毎日平均10回もしており、とにかくものすごい速さでサイトを進化させた。最初のIMバージョンができてから、ウェブ版の現行バージョンができるまで4ヶ月しかかからなかった。
- Flickrはユーザーからのフィードバックには敏感。たとえば、右から左に、メニューバーを動かしたときは、1-2分以内に苦情が殺到、「I had a really, really, difficult childhood. I'm having a really bad day. And this is going to push me over the edge.」というものまで。そのときは、2-3時間で新デザインをやめて元に戻した。
サービスサイトの機能追加について。
ユーザーからのフィードバックを如何にして取り入れるか。
- しかし、ユーザーは既にある機能をもっと欲しがるだけなので、新機能をどうしたらよいかをユーザーに聞くのは不毛。それより、既に計画中の機能を複数ユーザーに投げて、どれが優先順位が高いかを聞くのがよい。
これは、なるほどなーと思いました。
ユーザーに欲しい機能を聞くのではなく、サービスの方向性を確認するこの方法は行けそうな気がします。
ビジネスモデルは最初から計画
- 最初から無料と有料のアカウントを作ることは決めていた。
- 趣味から始めたサイトが、後付でビジネスモデルをくっつけて事業化するのには問題が多い。たとえばFotoLogは、友達同士で写真をシェアするための写真ブログサイトとして始まったが、思いがけず成長したので、後からビジネスモデルをつけ苦労していた。
- Flickrはフォトシェアリングに関しては素人だったが、ビジネスモデルは最初からちゃんと考えていた。 GNEでも同様なモデルを取る予定だった。何といっても増資しなければならなかったのでビジネスモデルには知恵を絞った。
付け焼き刃のビジネスモデルは後で苦戦するらしい。
広告ビジネス、と安易に言いがちだが、そこに説得力が感じられないのは、プロジェクトの計画が明確ではないからだと思うし、とりあえず面白ければ良いとは思いますが、本当に面白いかどうかは謎。
兎に角まずは、ユーザーを獲得すべく、PV/UUを稼ぐべく、短いスパンで早く回していくことで、サービスを拡大していくべきだ、と言われたのだけど、本当にそれで大丈夫なのだろうか…
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